ホットケーキを綺麗に焼く方法
2014/03: 発行
2020/03:フォーマット変更
2020/03:フォーマット変更
その5:フライパンが高温になる前に焼いたらどうなる?
目次
はじめに試験方法
試験結果
①熱くなる前に生地を入れる
②濡れ布巾で冷やしてから生地を入れる
結論
まとめ
はじめに
よもやここまで長くなるとは、思っていませんでした。
初回の結論である、ホットケーキはアルミ製フライパンを使えば綺麗に焼ける、で終わらせておけば良かったと、今になれば少し(かなり)後悔しています。
さで前回の宿題で、鉄製フライパンが熱くなる前にホットケーキを焼けば、濡れ布巾で冷やすといった手間もエネルギーの無駄もなく綺麗に焼ける(筈)と述べました。
今回は実際にそれが正しいかどうか、検証したいと思います。
試験方法
これは極めて簡単です。
鉄製フライパンを熱して、表面温度が温度が150℃に達したらホットケーキの生地を流して焼き始めて、綺麗に焼けるかどうか確認します。
またついでに、熱したフライパンを濡れ布巾でジュー冷やして、本当にホットケーキが綺麗に焼けるかどうかも実際に試してみます。
なお前回の試験で、表面温度が300℃に達したフライパンをジューと冷やしても、50℃くらいしか下がりませんでしたが、それでは間違いなく焦げるので、さらに冷まして150℃くらいで焼き始めるつもりです。
試験結果
それでは早速やってみましょう。
①熱くなる前に生地を入れる
先ず鉄製フライパンを熱して、150℃にします。
過去の試験結果より、鉄製フライパンを弱火で熱しても2分ほどで300℃に達しますので、サーモビュアで表面温度を測定しながら生地を入れるタイミングを計ります。
下がその時のサーモビュアの画像で、画像の下に火を付けてからの経過時間とそのときの表面温度を示します。
0 16℃-52℃ 15秒後 34℃-110℃ 32秒後 80℃-156℃ 51秒後 93℃-194℃
69秒後 116℃-218℃ 85秒後 236℃ 104秒後 235℃ 128秒後 245℃
165秒後 275℃ 反転前 261秒後 281℃ 反転後
ご覧頂く様に、我が家のフライパンはどうも厚みのバラつきがある様で、フライパンの左右で温度差があります。
温度が2つ記入してあるそのためで、左側がフライパン左側(ポイント5)の温度、右側がフライパン右側の温度(最高温度)を示しており、その差は100℃近くあります。
このため、取り合えず左側が100℃、右側が200℃前後の所で、ホットケーキの生地を流し込みます。(85秒後の画像参照)
さてその状態から焼き始めて、結果はどうだったでしょうか。
一番右下の写真(反転後)を見て頂く様に、ほぼ予測通りの結果と言って良いのではないでしょうか。
すなわち、温度の低かったホットケーキの左側はまずまずのデキでしたが、右側はしっかり焦げる結果になりました。
しかしながら、両側とも予想した以上に焦げている気がします。
どうも生地を流した後も、ホットケーキ真下のフライパンの温度はがどんどん上がっているのが原因の様です。
。
②濡れ布巾で冷やしてから生地を入れる
それでは次に、濡れ布巾でフライパンを冷やしてからホットケーキを焼いたらどうなるかやってみましょう。
0秒 106℃ 29秒後 194℃ 52秒後 241℃ 80秒後 276℃
110秒後 299℃ 134秒後 320℃ 147秒後(冷却直前)299℃ 160秒後(冷却開始)245
179秒後(冷却完)189℃ 197秒後(生地入)191 224秒後 204℃ 246秒後 220℃
表面 318秒後 271℃ 350秒後 270℃ 裏面
フライパンの最高温度が300℃以上に達した所で、濡れ布巾に乗せて189℃まで下げた後、フライパンに生地を流し込んみます。
110秒後 299℃ 134秒後 320℃ 147秒後(冷却直前)299℃ 160秒後(冷却開始)245
179秒後(冷却完)189℃ 197秒後(生地入)191 224秒後 204℃ 246秒後 220℃
表面 318秒後 271℃ 350秒後 270℃ 裏面
結果(表面の写真)はというと、まずまずといった所でしょうか。
恐らくもう少し温度を下げた方が良かったのでしょうが、やはりわざわざ濡れ布巾で冷やすのでしたら、温度が低いうちに焼き始めれば良い様に思います。
ところで、油をフライパンに馴染ませるためには一度熱してから油を引いた方が良いという方がいますが、今回は油を引かないで焼いています。
ですので、油を馴染ませるというまことしやかな説明も、正直あまり信用できません。
更に前の試験お同様、ホットケーキを焼いている最中でも、フライパンの表面温度はどんどん温度が上がって270℃にも達しています。
ですので最後(裏面)の写真を見て頂く様に、裏面が焼き終わる頃には、結局焦げてしまっていました。
結論
今回の結論ですが、早めに焼き始めても、濡れ布巾で冷ましても、200℃以上で焼くより焦げにくくなるのは確認できました。
しかしながら、焼いている最中にもどんどんフライパンの温度が上がって結局200℃以上になるので、ガスコンロと鉄製フライパンの組み合わせですと、どうしても焦げ気味のホットケーキができてしまいます。
という訳で、この方法では期待したほど綺麗に焼けないというのを、結論にしたいと思います。
まとめ
それでは、これまでのまとめです。
①鉄製フライパンとガスコンロの組み合わせでは、フライパンの表面温度が簡単に300℃に達してしまうので適さない。
②仮に鉄製フライパンを使って表面温度が300℃に達したとしても、わざわざ濡れ布巾で冷やさなくても、コンロからフライパンを1分ほど離しておけば適温(150℃)になる。
③ただし折角熱したフライパンを冷やす事自体エネルギーの無駄使いなので、300℃以上に熱してから冷ますのではなく、フライパンを熱し初めて150℃くらいになったらホットケーキを焼き始めれば良い。
④ただしその場合でも、ホットケーキを焼いている内にフライパンは200℃以上になり、結局焦げ気味になってしまう。
という事で、ガスコンロと鉄製フライパンでは何をやっても綺麗に焼けないが最終結論です。
と思いきや、良い事を思いつきました。
ホットケーキを焼いている最中に、思い切ってガスコンロの火を切ったらどうなるでしょう。
前回の試験を覚えていらっしゃるかもしれませんが、ガスコンロの火を切っても、コンロの余熱でフライパンは暫く暖まっていました。
具体的にはガスコンロの火をけした直後にフライパンの表面温度は291℃でしたが、火の消えたガスコンロに乗せたままにしていると90秒後でも176℃を維持していました。
とすると大凡(エイヤーですが)半々の割合で火を付けたり消したりすれば、ほど良く焼けるのではないでしょうか。
具体的には、ホットケーキを焼いてる最中に、30秒火を付けて、30秒火を消すを繰り返すと、綺麗に焼けるのではないでしょうか?
次回また試してみたいと思います。
乞御期待
その5:高温になる前に焼いたらどうなるか?
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